製品自体の優位性が短く、すぐにコモディティ化する厳しい時代です。良いモノをしっかり作るだけでは生き残れません。重要なキーがサービス化です。
コトづくりは、モノづくりの廃業ではない
モノづくりからコトづくりへ。もう随分前から言われてきている考えです。しかし残念なことに、未だ誤解されている場合も多く見受けられます。
なにもモノづくりを止めてサービス業へ転換、という意味では有りません。モノの価値を最大にするサービスを考えることです。大抵のモノは利用することで価値が生まれます。
モノの価値を最大にするために、モノと組み合わせるサービスを提供する、これが製造業に求められるサービス化戦略です。
4つのサービス・タイプとサービス化の順番
モノと組み合わせるサービスで最も普及しているのは、アフター・(セールス)・サービスです。故障したらお客様から連絡を受け修理をするのが代表的な活動です。
他にも、使い方が難しいモノは、問い合わせ用のサポートセンターや利用方法のレクチャーなどがあります。
これらはどちらかというとモノを売るための必要悪(コスト)として提供している感があります。しかし、サービス化の起点はココです。
ハイブリッド・サービスは4つのタイプに分けられます。理解しやすいサービス化は、モノに密接するサービスから、もう少しモノの環境も含めた動作保証、さらにはモノを利用する業務プロセスへと広げていく考え方です。
このパターンで進めていくと、後から振り返ればあまり抵抗なくサービス化が進んでいったと思えるはずです。
【4つのサービスタイプ】
モノに最も近い位置にあるサービスから、モノを利用するお客さまのプロセスのアウトソーシングまで、4つのサービス化タイプ
サービス付加による、お客様目線でのモノの利用価値の最大化
せっかく苦労して開発した製品が、あっという間に他社に真似されコモディティ化してしまう、何とも厳しい時代です。
しかし、モノを使って評価するのは人間です。満足度には大きな振れ幅があります。キーはモノと組み合わせるサービスです。
ぜひモノ主体で考えず、お客様目線でのモノの利用価値の最大化を目標にサービス化を考えてください。
モノの販売だけに限界を感じておりサービス化の検討にお悩みなら、是非ビズフォリオまでご相談ください。
参考資料:
Ulaga, W., & Reinartz, W. J. (2011). Hybrid offerings: How manufacturing firms combine goods and services successfully. Journal of marketing, 75(6), 5-23.
※記事は執筆者の個人的見解であり、必ずしもビズフォリオの公式見解を示すものではありません。
三木章義
PMP/FP/産業カウンセラー ビズフォリオ合同会社 代表社員
日系Sierでシステムコンサルティングに従事。企業における業務改革やBPR(業務のリエンジニアリング)、ビジネスモデルのトランスフォーメーション、プログラム/プロジェクトマネジメント等を支援。
2016年にビズフォリオ有限責任事業組合を設立。2021年より合同会社に形態を変更。「マネジメント・サイエンスを活用して価値創造の変革に貢献」を経営理念に、セミナーやコンサルティングサービスを提供している。
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