人材確保に苦労しています?社員が働きがいを得る職場をジョブ・クラフティングで実現

チェンジ・マネジメントで変革を実現

人手不足で人材確保が困難、あるいは、せっかく採用してもすぐに離職してしまう。人材に関してお悩みなら、今一度基本に戻り、従業員の「働きがい」を考えてみてください

ジョブ・クラフティングは、働きがいの研究成果

人手不足が原因で、企業は色々と人材確保の施策を模索しています。今流行のウェルビーイング経営もその1つです。

 

残念な事にウェルビーイング経営は誤解されている感があります。福利厚生の充実では有りませんし、社員の健康管理でもありません。社員の働きがいが目的です。

 

生きがいや働きがいはある程度世界にも広がった日本語です。そして、それを研究した成果の1つがジョブ・クラフティングです。

 

境界を自主的に変えられれば、働きがいは生まれる

効率だけを目的とした分業、その人間疎外の恐ろしさを人々の心に植えつけたのが、チャップリンの映画『モダン・タイムス』です。

 

阻害の原因はバウンダリー(境界)です。ジョブ・クラフティングでは社員が仕事の境界を自主的に変えることが出来る、とする理論です。

 

境界には、タスクの境界と認識するタスクの境界、一緒に働く人との関係性の境界の3つがあります。着目すべきなのが認識するタスクの境界です。厳密に決められておりタスクの境界の自主変更など絶対に出来ない単純作業でも、タスクへの視点を変えることで仕事の意味を知り、心理的な境界を変えることができるそうです。

 

もっともっと研究が進めば、働きがいを感じる社員がより増えることが期待できます。

 

ジョブ・クラフティングの実践プロセス
ジョブ・クラフティングの実践プロセス

【ジョブ・クラフティングの実践プロセス】

 

ジョブ・クラフティングのモデルから「ジョブ・クラフティングの実践」部分を抜粋しています

働きがいこそが、真の働き方改革を実現

NASAの建物の清掃人に「アナタの仕事は?」と質問したら「人を月に送ることです」と答えた、という話があります。

 

働きがいは強制的に与えるものではなく、勿論、与えられるものでもありません。社員が働きがいを感じることが出来る、自社の環境をそういう場にすることが経営者の務めです。

 

社員がNASAの例のような発言をしてくれたら、嬉しいですよね。まさに経営者冥利に尽きる、と言えるかと思います。

 

従業員の離職から人材確保、人材育成にお悩みなら、是非ビズフォリオまでご相談ください。

 

参考資料:

Wrzesniewski, A., & Dutton, J. E. (2001). Crafting a job: Revisioning employees as active crafters of their work. Academy of management review, 26(2), 179-201.

 

 

※記事は執筆者の個人的見解であり、必ずしもビズフォリオの公式見解を示すものではありません。

 

 

三木章義
PMP/FP/産業カウンセラー ビズフォリオ合同会社 代表社員

 

日系Sierでシステムコンサルティングに従事。企業における業務改革やBPR(業務のリエンジニアリング)、ビジネスモデルのトランスフォーメーション、プログラム/プロジェクトマネジメント等を支援。

 

2016年にビズフォリオ有限責任事業組合を設立。2021年より合同会社に形態を変更。「マネジメント・サイエンスを活用して価値創造の変革に貢献」を経営理念に、セミナーやコンサルティングサービスを提供している。