リエンジニアリング: その効率化企画は本当に有益?

リエンジニアリング: その効率化企画は本当に有益?

価値の無い無駄な業務の効率を上げようとしていませんか?

数多く挙がって来る生産性向上企画

生産性向上をうたう様々な施策が挙がってくるはずです。「今現場では、こんな苦労をしていて、この企画でこんなに楽になります」と企画担当者が強調します。

 

企画書に書かれている想定削減工数を見るとそれなりの費用対効果も望めるように思えます。

 

けれども、承認をする前に本当に必要な作業なのか今一度考えてみてください。

 

生産性向上には、業務をゼロベースで見直す事も必要

業務は、インプット、アウトプット、プロセスの3つからなるシンプルなモデルで表すことができます。そして、生産性向上には大きく3つの方法があります。

  • efficiency(効率化)
  • enhanced effectiveness(効果の改善)
  • transformation(改革)

効率化も効果改善も既存の業務手順がベースです。モデルの中の、プロセス部分の作業負荷を下げるものです。

 

対して、業務改革はゼロベースで見直し、ガラッと変えます。90年代に流行ったreenginerring(リエンジニアリング)はその代表的な手法です。

 

リエンジニアリングで気を付けるのは自動化です。価値の無い作業の自動化は典型的な情報システム導入の失敗事例です。最近でもムダなRPA化など枚挙にいとまがありません。Hammerは「自動化じゃない、obliterate(抹消)」と強調しました。

 

シンプルな業務モデル
シンプルな業務モデル

【シンプルな業務モデル】

困難な業務改革の実現は、経営者のコミットが重要

現業での改善は重要ですが、発想が今の業務にとらわれてしまう傾向があります。また、自分達の業務を無くす改革を嫌い、効率化を選ぶのは仕方ありません。

 

ムダと判断したら、トップダウンで業務改革をすることも経営者の使命です。その場合、丸投げではなく、多くの時間を割いて責任をもって実行することが大事です。

 

困難な業務改革が成功すれば、きっと誰もが幸せな職場が実現するでしょう。

 

業務改革に携わっており、ビジネスプロセスの変革をより詳しく知りたい方は、是非ビズフォリオまでご連絡ください。

 

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※記事は執筆者の個人的見解であり、必ずしもビズフォリオの公式見解を示すものではありません。

 

 

三木章義
PMP/FP/産業カウンセラー ビズフォリオ合同会社 代表社員

 

日系Sierでシステムコンサルティングに従事。企業における業務改革やBPR(業務のリエンジニアリング)、ビジネスモデルのトランスフォーメーション、プログラム/プロジェクトマネジメント等を支援。

 

2016年にビズフォリオ有限責任事業組合を設立。2021年より合同会社に形態を変更。「マネジメント・サイエンスを活用して価値創造の変革に貢献」を経営理念に、セミナーやコンサルティングサービスを提供している。