[羅針盤002]
大抵の場合、プロジェクト・メンバーの殆どは兼務です。あるクライアントで、大型案件を推進しながら業務改革プロジェクトに参加している人が居ました。
傍から見ていると、結構細かい週報を書いています。しかも、わざわざ印刷して紙で提出しており、提出後には副社長がびっしり朱書きしたものが返ってくるそうです。
現場を離れて久しい人からオペレーションの細かい指示をされても、現場ははた迷惑なだけです。もはや老害としか言えません。
DX成功の必須条件は、情報の民主化
かつてイラク等でテロとの戦いに苦戦した米軍は、現場の即応力を最大化するため『チーム・オブ・チームス』を生み出しました。司令官が大目的を示します(ミッション・コマンド)。各現場は実現する方法を考え、自律的に行動します。
これを成立させる絶対条件の1つが、情報の独占から民主化への大転換、すなわち『同じ釜の飯』を全員で食う徹底的な情報共有でした。従来の 「知る必要がある者にのみ情報を与える」を徹底的に否定し、全員で共有が原則です。
情報共有は、「共有された意識」が生まれるまで徹底します。これにより、末端の兵士に至るまで、自分たちの局地的な行動が全体戦略の中で持つ意味を完全に理解し、組織全体の間に強固な信頼関係と相互理解のネットワークが形成されました。
戦場でなくても、自身での判断を避けていちいちお伺いをたて指示を待っていたり、決められたことを繰り返していれば仕事をした気になっている企業風土では、到底生き残れません。

──とはいえ、軍隊の極限状態のメタファーを、自社の平和なオフィスにそのまま当てはめるのは難しいかもしれません。そこで、この『チーム・オブ・チームス』という最強の組織論が、自社のDXにどう直結するのか、生成AIにわかりやすく翻訳させましょう。今すぐ以下の【魔法の指示文】をAIにそのまま貼り付けてみてください。
【経営者のためのAIプロンプト】
米軍が生み出した組織論「チーム・オブ・チームス」の2つの核心である「共有された意識(徹底した情報の民主化)」と「実行の権限委譲」について、一般的な日本のトップダウン型企業と比較しながら、中学生でも直感的に理解できる身近な「スポーツ」や「自然現象」の比喩を使って解説してください。
また、企業がDXを推進するにあたり、なぜ従来の「知る必要がある者にのみ情報を与える(アクセス制御)」という常識が命取りになるのか、その理由を経営者の心に刺さる言葉で3つのポイントにまとめて出力してください。
AIが提示する鮮やかな対比を読めば、あなたがこれまで「セキュリティ」や「ガバナンス」という名目で守ってきたものが、いかに組織の機動力を奪っていたかに気づくはずです。
情報公開と共有は、DX推進における経営の最重要課題
多くの企業では他部署への情報公開を極端に嫌がります。DX案件では細かいアクセス制御の要件が必ず出てきますし、セキュリティが不十分だと即情報漏洩に繋がるリスクが高いため情シスも反対の立場です。
しかし、どんなに抵抗されようが、DXの成功のためにここは断固として決断を貫き通します。アクセス制御という名の「特権意識」を捨て去り、情報の民主化によって自律した現場を育てる覚悟を経営者は決めてください。
※記事は執筆者の個人的見解であり、必ずしもビズフォリオの公式見解を示すものではありません。
三木章義
PMP/FP/産業カウンセラー ビズフォリオ合同会社 代表社員
日系Sierでシステムコンサルティングに従事。企業における業務改革やBPR(業務のリエンジニアリング)、ビジネスモデルのトランスフォーメーション、プログラム/プロジェクトマネジメント等を支援。
2016年にビズフォリオ有限責任事業組合を設立。2021年より合同会社に形態を変更。「マネジメント・サイエンスを活用して価値創造の変革に貢献」を経営理念に、セミナーやコンサルティングサービスを提供している。

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